ほんとうにたまにとどく手紙
できることばかり、最近でもないできごと、どうしても伝えたい話
永井玲衣
2024.04.23
読者限定

手紙を書こうと思ってから9ヶ月が経ち、はじめての手紙を出して、それから7ヶ月が経った。手紙とはそういうものだ。
前回は9月だった。ということは10月7日よりも前なのだ。あの日、わたしは高校生に授業をしていた。ニュースが飛び込んできて、そのまま教室にむかい「大変なことが起きてしまった、これからもっと大変なことになるかもしれない」と、生徒たちの前で呆然とした。かれらはきょとんとしていた。